沖縄の年末&年始 ~6~
こんばんは!
北海道帯広市でネイルサロン&スクールを運営しております、
E-ori’s5 NAILPRODUCE(イオリズファイブネイルプロデュース)です。
今朝も報道番組で稀勢の里関さんの引退がやっていましたので、忙しい朝の時間ですが、またもしばしフリーズしながら見入ってしまいました。
あの引退会見、稀勢の里関さんの涙に記者の殆どの方も泣いていて、中には嗚咽をあげて泣かれていた方もいたそうです。
まだ初場所は続いていますが、味気無さを感じてしまうのは私だけでしょうか。。。
さて、このお正月の沖縄のお話の続きをしたいのですが、
本日お話する沖縄は、’基地を抱える沖縄’として、いつの間にか何かと基地と絡む報道が多くなったと思う事について書いております。
長い内容となっておりますので、お付き合い頂ければ幸いです。
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ホテルでお食事をした後、父方の親戚のお家へ新年のご挨拶がてらお仏壇に手を合わせに行きました。
「お仏壇に手を合わせる」事は、お家の方にご挨拶をする事と同じくらい、お宅訪問の重要な事だったりする沖縄。
なので、沖縄は亡くなった人を特に身近に感じる習慣が残る独特の文化があります。
大切な人を亡くすのはとても悲しい事ですが、お仏壇に向かって挨拶をしたり、語ったり、ご先祖様に会う為にお仏壇があるお家には、何かと人が集まります。
沖縄は、先祖供養の法要が毎月あって女性陣はその度に準備をしたり、ご馳走を作ったりして大変なのですが、今はとても素敵な習慣だなと、つくづく思います。
…と前置きが長くなりましたが、そんな沖縄、
基地問題は常に付きまとっていますよね。
ホテルでランチブッフェを頂き、1月でも綺麗なマリンブルーの海を見ながら満足していましたら、
母が、「お父さん! 山よ!! あんなになってしまったのぉ?」と言うので見てみましたら、
これまで何度となく通って見慣れていたはずの景色だったのですが、あまりにもピンと来ないほど、私達が知っている山原の山の変わり果てた姿がありました。
そのちょうど向かいに物々しく向こう側が見えないようネットがされて、入り口には警備して立っているガードマンがいる施設というか、そのような場所がありました。
左側にガードマンが立っているのが辛うじて写っているのがお分かり頂けますか。
山原の緑の山肌が突如として岩盤が剥き出しになった部分です。
あまりにもショッキングで呆然と見てしまっていて、
「あっ、これは撮らなければ!」と思った時には景色から遠のいてしまっていて、こちらの写真になってしまいました。
このお山から砂利を収集し、向かい側の施設に集めて運搬する、のだそうです。
どこに…?
それがこちらです。
去年8月に実家へ帰った時、
今リアルに起きている故郷沖縄の現状を私はよく知らない、と言った事で、父が社会勉強として見せに連れて行ってくれました。
この時は私達がテレビでよく見る反対運動員はいませんでしたが、ゲート入り口付近にはこのような建具がズラーっとあって、異様な雰囲気が感じられました。
そしてゲート入り口には沢山の警官や警備員が、酷暑の中監視して立っていました。
暑い中、警備の為にただ立ってそこにいる方達の状況がとても無意味に見えて、非建設的に思えました。
そしてここから皆様に聞いてほしいのです。
この時、父が「シンキチの事はどう思うね?」と聞いてきたのです。
私は、「シンキチ? 誰よ??」と答えました。
同行していたImpoさんにも、「分かる?」と尋ねたら、
「俺が誰か分かるわけないやん?」と。
そして両親が、「シンキチじゃない、新基地さ!」と!
…イントネーションの問題でした(笑)
…と笑い話を聞いてほしいという事ではなくて、
この永く続いている沖縄の辺野古埋め立ての問題ですが、私は新しく基地を新設するのだと思っていました。
世界1危険と言われている住宅街の中にある普天間基地を、安全な海側に移設しよう、という計画だと思っていました。
皆様はいかがですか?
それが違うんです、’新’基地ではなく、今ある米軍基地の海側に増設するという事なのだそうです。
それを両親から聞いて私は、「すでにある所に増設するのに、何で、さも新に沖縄にまた基地を作るような報道のされ方になっているのだろう?」と不思議に思いました。
そして今回お正月にも両親と話したのですが、そもそも普天間基地を移設する代替案として、先程の山原のお山と続く、国頭村とゴルファーの宮里藍さんの出身地の東村にまたがる広大な面積を有する米軍の北部訓練場があるのですが、あの辺りに移設計画もあったんです。
辺りには養豚場などもあって、以前空からオスプレイなどの破片が落ちてきた事もあったそうです。
どうしてこの山原の山の移設計画が破談になったのか真意は分かりませんが、結局、陸続きの場所は人の営みがあり危険は変わらないし、誰かの土地だったりする事もあったりで、ややこしいかったのかと推測します。
そこで辺野古に’増’基地する案に至ったのではないかと。
私が生まれた頃にはもう米軍基地があって、今でこそ日本中外国の方を多く見るようになりましたが、
小さい時に、アメリカ人の旦那さんと沖縄外で一緒に歩くとみんな珍しそうに見るんだ、といとこが言っていた事があります。
「沖縄では青い目・金髪・黒い肌は珍しくないけど、沖縄以外ではかわいそうになるほど見られる」と。
私は小さい頃のクリスマスはアメリカ人のいとこの基地内の家で、ターキーを食べて、アメリカのクリスマスソングを聞き、アメリカンスタイルのクリスマスパーティをして育ちました。
戦中戦後を生き抜いた、おじいちゃんおばあちゃんのネイティブな発音の英語を聞いて尊敬していた事を覚えています。
学生の頃は戦闘機が何機も飛ぶ轟音の中授業を受けていました。
身内や友達は、イタリアとドイツのハーフ、韓国人、ネイティブインディアンとアメリカ人のハーフ、アメリカ人と日本人のハーフなどなど、多国籍です。
時々不発弾が見つかって処理のために通行止めのニュースもよくある事です。
今では知名度が高くなったスパムやタコライス、バドワイザーやハイネケンなどの海外ビールや、ダウニーやゲインなどの柔軟剤は、当たり前に近くにある物でした。
すぐそこにいる米軍さんなのに、私達の生活から嗅ぐ事は無いココナッツオイルの香りがよくしていて、匂う度に近くて遠い異国感を感じました。
アメリカで流行っている音楽はリアルタイムで友人やいとこからいち早く聞かせてもらえたし、映画も字幕なしで見れて、どこよりも早く沖縄は解禁でした。
今ではヘルシーとされて注目されている赤肉も、沖縄のステーキ文化では当たり前でした。
私にとって米軍さんは異文化に触れる事ができて知識や経験、学びを沢山積ませて頂いた存在です。
ただ反面、基地がある事で事故も起こっているのも事実です。
墜落事故は何度も起きていますし、婦女暴行事件も昔はよくありました。
同じ人間ですからね、生活をしていれば大なり小なりの民間との小競り合いはあるでしょう。
でも、基地周辺で米軍さん相手のお商売をされて生活してきた方は大勢いますし、賃金の安い沖縄は米軍基地内で働く事は公務員と同じ待遇でしたので人気の高い職業先でした。
今の沖縄って沖縄外の方から見たらどうなんでしょうか。
永く沖縄を離れた私が思うに、基地問題を抱える沖縄、というより、海が綺麗で暖かくて、ゆったりした時間を過ごしたい時に行きたくなる、
日本なのに海外のような場所、ではないのかな。
カラコンをした私は、「沖縄の人だから(こんな目の色)だと思った」と言われた事もありますし、
「沖縄の人は英語話せるんでしょ?」と聞かれた事もあります(笑)
今年で戦後74年になります。
アメリカナイズされた沖縄、が沖縄の魅力の1つになっているように思えてなりません。
ブログで沖縄戦のお話をさせて頂いた時、何度か書いた事がありますが、元自衛官で沖縄戦で亡くなった方のお遺骨を何十年も収集しておられる方に、沖縄と周辺諸国の地理関係を見ながら沖縄の位置的魅力について説明してもらった事があります。
沖縄は琉球王国時代から他国に領土を狙われてきました。
それは沖縄の位置がとても良い場所に位置している事が起因しているとの事でした。
領土問題はいつの時代もどこの国でも、ご御多分に洩れず戦争に繋がる問題ですよね。
石垣の祖父は生前、「船で漁をしているとすぐ側で隣国の船がウロウロしていて、とても怖い」と話していました。
家を泥棒から守るにはセコムを入れるように、領土を守る為には一定の抑止力策が必要ではないかと思うのです。
2年前に起こりました、北海道の松前小島で北朝鮮船籍が一時避難という名の不法侵入をし、避難小屋のカギを壊して、中にあった携帯発電機や電化製品を窃盗し、太陽光パネルを外すなどの損害を与えていますよね。
更に船員の中には結核にかかっている事で、日本側は親切にも手厚く看護し、回復して帰国させたわけです。
北朝鮮と外交が無い為に、残ったのは修理費や盗られた物の補填代、また結核にかかっていた事で小屋を消毒した事にかかる手間や費用という莫大な損失だったそうです。
そもそもそこにフォーカスしているより、不審船を未然に分からなかったのかという、日本の危機管理体制に疑問が残るのですが。。。
…少し話がそれてしまいましたが、
でも、北海道の方にもよく、「沖縄って基地問題どうなんですか?」と聞かれる事がありましたが、北海道も北方領土問題を抱えていますよね。
沖縄と同じ問題を抱えているはずなのに、北海道の方の熱は冷めているように感じるのはどうしてでしょうか。
沖縄の問題はマスメディアに操られている節もあるので、過剰というか異常な部分はありますが。
戦後沖縄は、アメリカ側とどんな密約を交わしたか分かりませんが、沖縄の綺麗な海、絶滅の危機にあるサンゴ礁、そこに生息するジュゴンなどの生き物達を、私達沖縄県民は守っていかないといけない自然という財産があり、
かたや、沖縄の素晴らしい領土を守るために、諸外国の脅威からセキュリティを強化していく必要も迫られているのも現状です。
話し合いで分かり合える相手ばかりではないから、戦争は起こるのですから。
これまでの世界史の中で、戦争を70年以上の間起こしていない過去はないそうです。
悲しいかな人は繰り返す生き物のようです。
でも学びながら教訓を活かしながら、平和に諸外国と折り合いをつけていく事は日本だからしてほしいと思います。
3日前に、辺野古の埋め立てが2割終了したとか。
この埋め立ての反対運動には芸能人や、Queenのギターリストの方も、ホワイトハウスへ中止の嘆願書の署名に賛同していると報じられていました。
でも、沖縄は例えば米軍基地が完全撤退したとしても大丈夫と言えるのかな。
去年、武装勢力に拘束されていたジャーナリストが解放された報道がありましたが、ある方が、「報道しなければいけない真実を収集するジャーナリストというお仕事は大切だけど、日本は外交能力と軍事の自立度が低いから、お金を絡ませた解決しかできない。結果、国民に迷惑をかけてしまうから日本人向きのお仕事ではないと思う」と仰っていた方がおりました。
なるほど、と思いました。
沖縄は来月、辺野古埋め立ての是非を改めて県民投票で民意を問うそうです。
ただ、何ヶ所かの市町村はしない意思を表しているそうです。
去年県知事になったアメリカ人のハーフのデニー知事は、辺野古埋め立て反対をマニフェストに掲げて2位と大差で選ばれたのに、なぜ税金を投じてまた辺野古の事を問う必要があるのでしょうか。
沖縄はこれからどう変わっていくのかな。
ただ、今回の山原の無残な山肌を見て、変わっていく沖縄をとても悲しく思いました。
‘増’基地が完成する頃、山原のあのお山はどうなっているんでしょうか。
失われた自然って、取り戻す事は容易ではないのに。
そんな側面もある沖縄の事、皆さんも考えてみてくれたら嬉しいです。
今日は私の私見でお話させて頂きました。
長々とお付き合いありがとうございますね!
沖縄戦終焉の地、摩文仁の丘からの海。
~To be continued~
Posted at 2019年01月17日 21時34分15秒